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6月活動日誌
羅須地人鉄道協会

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・踏み切り新設
   
施工前(左)と施工後(右)

当初蒸気機関車1両(マフポッター号)とトロッコ3両で運行が始まったまきば線ですが、いまや、蒸気機関車、ディーゼル機関車、客車兼用フラットカーにトロッコなど、合計40両を超える車両たちが集まってきました。
それ自体はわれわれにとっても大変うれしいことなのですが、現状の留置線ではすべての車両を留置することが出来ない状況になってきてしまいました。そのうえ今後1号機関車やポッター・インジャン、立山三兄弟、加藤4号5号が復活した暁には、線路上が大混雑することは目に見えています。そこで、現状資材置き場となっている部分にヤード(車両留置線)を建設すべく、着々と準備を進め、4月下旬の作業では本線からの分岐器(上の画像右側)の設置を行っています。
そして、今回はヤード建設予定地を横切っている道路を移動させるため、従来の踏み切りから約10mほど東側に踏み切りとその取り付け道路を新設しました。

踏切を設置してしまうと枕木は埋め込まれ、容易に交換補修が出来なくなります。そこでまずは踏み切り予定地の枕木の交換を行います。つづいて当分保守の必要がないよう、踏み切りとその前後の軌道の路盤をしっかり突き固めます。特に踏み切り部分はまきば線の砕石の搬入路ともなっており、重量トラックなどの通過も予想されることから、他の部分よりも高めに施工します。
 

一方、軌道補修と同時に、期間庫付近の作業場では5mのレールの両端を曲げて軌道の内側に取り付けるガードレールを製造する作業が行われます。レールの両端から50cmほどの部分に切込みを入れ、炙ってジンクロでじわじわと曲げていきます。今回の踏み切りは複線部分に設置されるため、合計4本8箇所の加工が行われました。
このあと、踏み切り部分へのガードレール取り付けおよび道路面への砂利敷設などを行い、1日で踏み切りがほぼ完成いたしました。このあと、道路部分の路面が落ち着くのを待って供用開始となる予定です。


完成後初めての通過自動車


 
・巨人復活
パワーショベル「KOMATSU PC60」がこのたび復活、保線作業に投入されました。
このパワーショベルは3年程前に廃車解体寸前のところを羅須にもらわれてきたものですが、もともと建設工事に使用されていたようで、ボディのあちこちには錆が浮き、クローラー部分やバケット部分にはコンクリートがこびりつき、アームのシリンダー部分のパッキンなどから作動油がだだ漏れで、長い間まきば線スクラップ置き場に放置され、一時は羅須でも解体処分にしようかという話もあったぐらいの状態でした。
しかし、このほど油圧部分のオーバーホールが行われ戦線に復帰、さっそく保線作業に投入されました。
エンジンも長い間放置されていたとは思えないほど軽やかにまわり、しかも、普段からこのサイズに乗りなれているというメンバーが自由自在に操ったこともあり、さっそく本領発揮し、なべとろにどんどん砕石を積み込むなど大活躍が始まりました。

なお、このパワーショベルは羅須で今まで使っている機械と比べ格段にでかくて重く、重大事故も十分考えられますので、当分の間操縦者をT本さんと豊Nさんの2名限定といたします。勝手に使っちゃだめですよ、F井さん!
 


羅須地人建機協会?

 
・羅須地人道路協会?
ヤード建設が本格化する中、踏み切りの付け替えとともに、取り付け道路の変更も同時に行われました。普段は砕石撒布のあとに、枕木をおき、レールを敷設していくのですが、今回は砂利の撒布のみ。ホイルローダーで踏み固めつつ道路を作っていきます。
もともと牧草地のため、まだまだ沈み込むことが予想されていますので、梅雨が明け地面が固まった頃、再度踏み固めを行い、供用開始の予定です。

 
・1号ボイラー修理不能…
多くの皆様から募金をいただき、レストア作業が進む1号機ですが、先月お知らせしたように、ボイラーを中部地方の某ボイラー屋さんに修理をお願いすることになり、工場に運び込んだのですが、このほどそのボイラー屋さんより衝撃の報告が戻ってまいりました。

「修理不能です」
が、が〜ん!

このボイラーはすでに前の職場である糸魚川の東洋活性白土専用線においても問題があるとされ、まったく使用されておらず、現場でも「致命的な欠陥がある」と言われつづけていたボイラーであり、今回のレストア作業でもあちこちにやっつけ修理の溶接跡が見つかり、なおかつ水圧検査(蒸気圧の代わりに水圧をかけて圧力容器の性能検査を行う)の際も、あちこちから水漏れが起こり、さっぱり検査にならなかったという筋金入りの不良ボイラーでありました。

ボイラー屋さんの報告によりますと、
「修理にあたり調査をしてみた。その結果、鉄板接合部を中心に破断部分が多く、また、ボイラー自体の肉厚も錆などで相当薄くなっている部分があるなど、老朽化が激しい。現状の破断部分を補修しても、いつその他の部分が破断するかわからない状況であり、このボイラーを修理補修して再度使用することはお勧めしない」
とのことでした。

しかし、このくらいでめげていては鉄道車両の保存などやってられません。
われわれにとっても愛着が深く、また多くの皆さんからも復活の期待がかかってる1号機です。わたしたちはあくまでも復活をあきらめません。さっそくいくつかのボイラー屋さんに相談し、ボイラーを新製する方向で話を進めています。もちろん修理とは一桁違うコストがかかることになるとは思いますが、それでも不可能ではないのです。

ちなみに「しょーがねーなぁー、ちっと助けてやるか」と思われた方、こちらをご覧いただきご協力いただければ幸いです。ご協力のほどよろしくお願いいたします。
 


 
・マフポッター解体?!
  
蒸気エンジンを降ろし、ボイラーも…

昨年5月に走行以来、火が入ることが無かったマフポッター11号機ですが、このほどいよいよ解体が始まりました。と、いってももちろん廃車にするわけではありません。マフポッター号はその軽量な車重を生かし、デパートの展示場をはじめあちこちで大活躍をしてきましたが、製造以来17年、あちこちに傷みが目立つようになったため、「分解整備(いわゆる全検)」を行うこととなったのです。
バルブギヤの新製をはじめ床板の鋼板化や砂箱の新設などいくつかのバージョンアップも含め、整備作業が行われることになっています。

 


 
・酒井102号機のレストアも進む
エンジンの噴射ポンプ系の不調から一時休車となっていた酒井102号機ですが、先月エンジン部分の整備が終わり、いよいよ外装の補修が本格化しています。
もともと軽整備の予定で始まった外装の補修で、軽く錆落としをしてささっと再塗装するはずが、まきば線の近くに住むメンバーが活動日にかかわらずちょくちょく訪れては作業を進め、煤煙で汚れた部品の洗浄や古い塗装の剥離などがどんどん進んでしまっています。
このあとは101号機と同様に若草色(いわゆる建○省カラー)に塗装され、営業運転予備機および保線列車牽引などに使用される予定です。

 
<積み残し>
・レール叩き割り男現る?!

「あ〜、やっちゃった!」
“人間じゃない”T氏
踏み切り設置にあたって製造されたガードレールですが、せっかく曲げた部分を設置の際に叩き割ってしまう男が現れました。
そのメンバー(仮にT氏とします)がガードレールを枕木に固定する際、犬釘を狙ったハンマーが、なぜかレールに命中、たたいた部分から10cmほど離れた曲げ部分がぽきりと折れてしまったのでした。もともと曲げ加工の為熱処理がされており、通常の部分より弱くなっているとはいえ、相当の断面積のある鋼鉄を叩き割ってしまったのでした。
T氏は普段から怪力を発揮し、的確なコントロールで約3発で犬釘を打ち込む(他のメンバーの平均の約1/10!)など、「人間じゃない」などと呼ばれておりましたが、建設方向へのベクトルが破壊方向に働くと「鉄をも砕く」ことが判明し、ますます「人間じゃない」説に拍車がかかっているようです。

問題のレール破断部

 
・3号6号後部妻板廃棄処分!
台湾キールン炭鉱からの里帰り以来、3号機6号機のバックを飾りつづけた妻板がいよいよ廃棄されることになりました。
この妻板は製造当時には無かったものを台湾にて加工取り付けしたものですが、まきば線でのフルレストアにあたり新製時の姿に戻されたため、とりあえずスクラップ置き場に保管されていたのでした。それがこのたびスクラップ置き場付近にヤードを建設することになり、スクラップの整理が行われ、「おそらくもう2度と使うことは無いだろう」ということで、いよいよ廃棄されることになったものです。
ゆめ牧場のスクラップ置き場に運ばれましたが、もしも「欲しい!」という奇特な方がいらっしゃいましたら、事務局長までご連絡ください。ご希望の方に無償で差し上げます(3号・6号の2つ。ただし現状にてゆめ牧場渡し)。

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