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2004年5月活動日誌
羅須地人鉄道協会

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・恒例、5月運転会無事終了!
毎年恒例となっております、まきば線5月の蒸気機関車運行ですが、今年も5月2日〜4日の3日間にわたり実施され、ゆめ牧場にご来場いただいた数多くのお客様にご乗車いただきました。使用機関車は3日間とも6号機と11号機マフ・ポッターの2両、客車は普段使用しているフラットカー1501に、1502を増結した編成でした。
今年は連休の繋がりもよく、また、2日・3日は天候に恵まれたこともあり、まきば線乗り場は一時長蛇の列ができるほどの盛況振りでした。そのため、3日などは6号機で通常列車を運行しつつ、バックアップの11号機が立山トロッコ編成を牽いた臨時列車が出るほどでした。
4日は天気予報で悪天候といわれており、また風も強かったため、前日までほどのお客様はいらっしゃいませんでしたが、それでも1周して戻ってくるとお客様がお待ちという状況で、結局ひっきりなしで列車が運行されていました。
結局、3日間とも多数の列車が運行され、多くの皆様に蒸気機関車の旅をお楽しみいただくことができました。
ご乗車いただきました皆様、どうもありがとうございました。


お客様を満載でティンバートレッスル(木橋)をわたる6号機+1502+1501


 

 
・鉄道ファンの方々のご来場もありました

突如開催、6号機形式写真撮影会

5月の蒸気機関車運行の際に、鉄道ファンの方々が写真撮影にいらっしゃるのも恒例のこととなり、今回も多くの蒸気機関車好き・トロッコ好きの方々におこしいただきました。この5月のゴールデンウイーク期間中は、あちこちの鉄道で蒸気機関車やら特別列車が運行されているというのに、わざわざおいでいただくとはわれわれも大変うれしい限りです。
皆さんまきば線沿線の思い思いの場所に陣取り、盛んにシャッターを押していました。

そして、夕方、運行が終わるとわれわれのお楽しみタイムです。営業時間内にはできなかったことが始まります。(※1)
この5月のまきば線に何度もいらしている方々は、もうすでにご承知のようで、皆さんカメラをしまわずにお待ちになっていました。今回の運転でははウエストラインでの登坂挑戦や6号機の形式写真撮影会などが行われました。


ウエストラインの勾配を上る6号機+立山トロッコ7両+ポッター

われわれも鉄道好きのはしくれ、おいでいただいた鉄道ファンの方々と交流するのはとても楽しいことです。
今年も何人かの方とお話させていただきましたが、毎年かならずお聞きするのが、「フィルムが足りないっ!」という嬉しい悲鳴です。特にまきば線に初めておいでいただいた方など、まさかこれほど次々列車が来るとは思っておらず、あっというまに持ってきたフィルムを使い果たしてしまった、などというお話を聞くと、ありがたいやら申し訳ないやら。それでも充実した時間を過ごしていただければ、これほどうれしいことはありません。
また、なんどもおいでいただいている方の中には、まきば線名物「なべ風呂」を体験されちゃう方や、そのままわれわれの作業をお手伝いいただく(※2)なんて方もいらっしゃったりして、交流の輪が広がりつつあるのを感じます。

ということで、おいでいただいた皆様、お楽しみいただけましたでしょうか?
またのおいでをお待ちしています。

※1:夕方の「お楽しみ」はいつも行うわけではありません。いらしたときにそういうことがあったら「ラッキー!」くらいにお考えください。
※2:これもまた「いつでも」「どなたでも」というわけではありません。これもまたそういうことになったら「ラッキー!」くらいにお考えください。

この項の画像はVX2000氏の提供です
ありがとうございました  


 
・3号機運用から外れる!
通常、5月の運転では6号機と共に3号機も活躍し、同型どうしの重連運転などが行われたりするのですが、今回はある事情により、3号機はお休みさせていただきました。その事情というのは…。

蒸気機関車運行の前日の5月1日、メンバーがいつものとおり蒸気機関車の運行前準備を始めようとしたところ、3号機のあたりからなんだか小さな声が聞こえます。よくよく耳を澄ませてみると、どうやら3号機のスチームドーム(ボイラーの上、煙突の後ろのふくらみ)のあたりから「ちーちー」という声が。あたりを見回してみると、その様子をじっと見つめるスズメが1羽。
3号機のスチームドームはその構造上、ボイラーとその外側の覆い(「ケーシング」といいます)の間に若干の隙間があります。どうやら永らく火が入っていなかった3号機のスチームドーム内部の隙間ににスズメが巣を作り、ヒナが誕生してしまったようです。
頻繁に火が入っている機関車では考えられないことですが、年に数回しか走らない3号機では充分ありえる話です。そういえば、かつて3号機を分解検査したときも、スチームドームの隙間から鳥の巣の跡と思われる草や小枝が大量に出てきましたっけ。どうやら小鳥たちにとっては、3号機のスチームドームは居心地のよい巣箱になっていたようです。ただし火が入らない限りは。

ということで、ヒナたちが無事巣立つまで3号機の運転は見合わせることとなりました。
6号機との重連運転を期待していた皆さん、そういうことで今年はご勘弁くださいね。


“臨時巣箱”3号機


 
・石炭が変わりました
従来、まきば線ではご存知の通り、釧路・太平洋炭坑でとれた石炭を使用していました。20kgづつの梱包となっており、単価は高いのですが、通常単価の安いバラ積みの石炭は最低10tからの販売ということで、せいぜい年間1t程度しか使用しないわれわれとしては、他に選択肢も無く、太平洋炭を使ってきました。
しかし、このほどとある筋より「某静岡県の蒸気保存運転のパイオニア的私鉄」にて使用する石炭を500kg単位で分けてもらえる、という話が出てきました。しかも運賃を考えても太平洋炭より格安です。「某静岡県の蒸(以下略)」といえば、蒸気機関車運転では永年の実績を持つ鉄道会社。そこで使っている石炭ならまず間違いないでしょう。
ということで、早速手配をお願いし、この5月の運転から石炭を変えてみました。
産地はサハリンということで、釧路の近くといえば近くですが、燃焼状況もよく、また灰も少なく、さすが「某静岡県の蒸(以下略)」といったところでしょうか。ただし、太平洋炭にくらべ煙は少ないようで、写真撮影される方にはちょっと物足りないでしょうか。
とりあえず1年分として1tを購入させていただきましたので、今年1年はこの石炭で運行していくこととなります。

 
・1502お色直し
兄弟車輛1501が酒井103と組んで毎日の営業に使用されるのに比べ、フラットカー1502は予備車輛的な扱いで、ほとんど蒸気運転時のみしか本線に出ていかないという状況ですが、このほど床板などがクレオソートで「お色直し」されました。
もともと1501、1502には防腐加工済みの木材を使用していましたが、製造から5年が経過し、防腐効果も薄れてきているとのことで、今回のクレオソート処理となったものです。
クレオソート特有の匂いでお客様にご迷惑をおかけするのを避けるため、5月4日の営業終了後、クレオソート処理が始まりました。手が空いていたメンバー皆でぺたぺたやって約30分ほどで、いままでの白い車輛が、クレオソート色の黒い車輛に生まれ変わりました。昔の鉄道車輛ではクレオソートが多用されていたこともあり、「懐かしい匂いだ」などという声や、また「黒くなって貨物車輛っぽくなってきたな」などの声もあり、イメージを一新しました。
今後の活躍が期待されます。

黒くなりイメージ一新の1501フラットカー

 
・11号マフポッター、ボイラー検査準備へ
ゴールデンウイークの蒸気運転では3号機の代打として活躍した11号機マフポッターですが、運行の翌週5月8日には、6月のボイラー検査に向け、準備作業が行われております。
主な作業としては、各部の清掃および、ボイラーの点検口であるマンホールを開けたり、安全のための重要部品である安全弁の取り外しなどですが、構造上、ボイラー腰部のマンホールは水タンクを外さなければ開けられないため、右側水タンクも取り外されています。
当然、日頃からしっかり管理されているボイラーですので、マンホールなどからの漏れなんてあるはずも無く、ですから、もちろんマンホールには漏れの跡の汚れが付着するなんてことも無く、ということで、マンホール周りをクレンザーで洗浄なんて事はもちろんするわけ無いじゃないですか。げふんげふん。
ということで、きれいになって来月のボイラー検査を待つポッター号でした。


 
・なぞの土台整備開始
ポッター整備が行われた8日、T本氏がなにやら東屋の裏の聖地作業を開始しました。
T本氏によると、「いままであった施設の改良だけど、これで時間を気にせず使えるようになるよ」とのことでした。
なにができるか楽しみですね〜!


東屋うらの「なぞの土台」
どうやらすのこ状に床板が組まれているようだ


 

 
<積み残し>
・A“社長”、専用列車で現場視察?!
今回のゴールデンウイークではウエストラインの延伸も行われました。作業は主に営業運転終了後が中心となっていました。5月4日も、すべての営業運転が終了したあとに、ウエストライン先端部の現場では延伸作業に皆汗を流していました。

と、その延長したばかりのウエストラインに、なんだかヘンな列車が入線してくるではありませんか。


「おいおい、作業中なのにヘンなのがやってくるゾ!」

どうも、ナベトロ1両を11号機ポッターが押してきているようです。
で、さらによーく見てみると、ナベにはなにか積んでいるようです。


「おいおい、ナベになんかヘンなのが乗っかってるぞ?!」

ということで、ナベにはA氏が生ビール片手に乗っており、もちろんそのナベには湯が張られ、すっかりゴキゲンです。
A氏ったら、指導機関氏のとっちゃんをおかかえ運転手にナベ風呂の専用列車を走らせてきたのでした。


「ア〜、チミ達、がんばっとるかね?」

延伸作業に汗を流す羅須地人たちに、A氏は「キミたち、ちゃんと働いておるかね」「ほら、そこ手が休んでるゾ」「マ〜、しっかり働いてくれたまえ、かっかっか(笑)」「く〜っ、ビールがウマい!」などと、“社長サン”気取りで、好き勝手なことを言いながら、再びポッターに牽かれて去っていったのでありました。

その場に居合わせた心優しき羅須地人達は「彼もいろいろツラいことがあったんだろうなぁ」「あいつも疲れているんだ、そっとしておいてやろう」などと言いながら、何事も無かったかのように作業に戻ったとの事です。

Aさん、日常のストレスは解消できたのでしょうか? 強く生きてくださいね。

この項の画像はみく氏の提供です
ありがとうございました


 
・幻の“野筵坊”開店
ということで、ゴールデンウイークの活動も終わった8日の晩、とつぜん不定期酒場「野筵坊」がまきば線わきの東屋に開店したのでありました。
この「野筵坊」は汽車を肴に酒が呑めるという汽車好きならたまらない酒場ですが、なにしろ野筵坊ご亭主の気が向いたときにしか開店しないという“幻”の酒場なのです。
この日も通常の活動日ではないため、お客はわずかに2名、しかしこの幸運なお客達は、
・海老のから揚げマヨネーズソース・水菜サラダ添え
・スナップエンドウの卵とじ
・鶏としめじの和風ソテー
・オッソブッコもどき(骨付きの牛すね肉が入手できなかったので「もどき」とのことです)
・あさりのペペロンチーノ・スパゲッティ
などを肴に、銀河鉄道ビール、清酒「三千盛」などで深夜まで盛りあがりました。
この“幻”の「野筵坊」は翌朝の朝食まで行われ、今回の営業を終わりました。
野筵坊ご亭主、ごちそうさまでした。

なお、野筵坊ご亭主によると「次回は22日にでもやろうかと思っています。最近活動から遠のいている古参会員の皆さん、ちょっと原点に戻ってみませんか。ご参加大歓迎です」とのことです。
「そういえば最近…」とおっしゃる古参会員の皆さん、久しぶりにまきば線においでになってはいかがですか?
 

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