HOME 羅須地人鉄道協会とは 車両ご案内 まきば線ご案内 活動日誌


8月活動日誌
羅須地人鉄道協会

次の月へ  活動日誌目次に戻る  前の月へ


・夏合宿報告 車両編
(この項目はとっちゃんさんの投稿です。ありがとうございました。)
1. 6号機
馬力不足に悩まされていた6号機ですが、最近の整備のかいもあって、前回の試運転では、ヂーゼルを引いてテインバー前の勾配を登る事が出来ました。
そこで今回の運転は6号機を本務機に決定。しかも人員不足の為、バックアップ無しの真剣勝負となってしまいました…
で、結果としては、十分本務機としての役目を果たす事が出来ましたが、まだまだ問題は残っています。
始動時の渋さはほとんど改善されていませんが、営業運転時は、走り始めが下り勾配となっている為、問題とはならず、勾配区間での馬力は明らかに向上しています。
燃焼の問題もありました。3号機は普通に焚いてきれいに燃えるのに較べて、石炭の消費が多く、炭素成分が燃え残り、燃焼を悪くしている様です。
営業運転後に試してみた感じでは、常にブロワ?を効かせていれば、良さそうな感じなのですが、終日運転でどうなるかは今後の課題です。仮にこれでOKとなっても、ブロワ?分は蒸気を消費してしまうので、燃費の悪さは避けられない様です。

 

2. ポッターこと11号機
既にボイラー、フレームの下塗り、一部塗装も終わり、組み立てモードに入っています。
エンジンはクランク周りの分解、整備が終わっているので、シリンダー周りを組み付ければ…
と言ったところで、凝り性の「とっちゃん」がダメ出し!「これ、ばらして!」
結局シリンダーをボディからはずした上、ピストンロッドも、ざわざかしめてあるものをばらして、挙句の果てに「ロッドもステンで新作!」。小端ピンのメタルもすり合わせを実施。
日程は遅れてしまいましたが,仕上がりはだいぶレベルアップしました。
また以前、錆びによる固着の為に破損した「すべり子」は、砲金の丸棒からヤスリで削り出し!、ゆがんだ「返りクランク」も万力に挟んで、適当に修正しました。
(この辺はとってもアバウト!でも機能は十分との判断です。)
最終日には、スチブンソン偏芯輪メタルのシム調整も終わり、エンジン周りはほぼ完了となりました。
車体もただ組みなおすだけではありません。軸重不足を是正するべく、エンドビーム、床板の一部を鉄板!に変更。小型化、軽量化を言われる世の中の流れに完全に逆行して、重量化に励んでおります。しかし、鉄板40mmは想像した以上に大変で、エンドビームの穴あけだけで1日仕事になってしまいました。
今後も重量化を目指す為には、加工機械のパワーアップが期待されます。

3. 1号機
ピストンロッドを叩ききって、ステンで新作した後、足回りの組み付けが課題となっていましたが、6号、ポッター、酒井と仕掛かり品が多くてなかなか進みません。
今回こそ、組み付けと思ってはいたのですが、結局シリンダー内面の錆び落としのみ実施できました。
ここでも問題が発覚!シリンダー下面のかなりの部分が錆びによって凸凹になっていました。凸はヤスリで落とせますが、凹みはそのまま使うしかありません。
(シリンダーをフレームからはずして、ボーリング、ピストン、リング新作…と言う方法も無いわけではありませんが…)
まあドレインを切っていても走れる事を考えれば、多少漏れてもOKとは思っています。この辺が蒸気機関の良い?ところかもしれません。
ロッド周りの保存状況があまりにも良いので、どうしても勘違いしてしまうのですが、60年前の製造と思われる機関車である事を考えれば、この程度の損傷は無理も無いのでしょう。
逆にそのロッド等の程度の良い部品が、かなり手をかけて、大事に保存されていた事の証ではないかと思いました。
(シリンダーが中古と言う可能性もありますが…)
今後はあせらず、じっくり、仕上げていくつもりです。

 

4. 酒井DL
キャブ周りはDS50さんにより、順調に仕上げが進んでいます。作業が終わったところは、まるで新品のような仕上がりです。
今回は排気管の取りまわしを変更し、新作しました。オリジナルはバッテリーの接地場所に干渉する為、ボンネット上に出すように変更しました。
T本氏の手で見る見るパイプが伸びていく様は、まるで水道管ゲームの様で、手際の良さはまさにプロの仕事です。
パイプ高さ等の仕上がりの寸法は、あちらこちらから眺めて決定。かなり良い感じに出来ました。
この分で行けば、新品同様の酒井が近々完成と思われます。

 
・夏合宿報告 運転編
毎年恒例となった真夏の蒸気機関車営業運転も実施されました。
まきば線での蒸気機関車の営業運転は例年3月5月8月10月の4回ほど行われていますが、8月は1日しか運転しないのですが、お客さんは長い夏休みで分散してしまい、実はもっともお客さんが少ないのがこの8月の運転だったのです。お客さんの笑顔が見たくて運転しているわれわれだけに、炎天下、お客さん待ちでボ〜っとしてるとヘコむのです。
そのため、一時は「今回は見送りか?」という意見もありました。が、この蒸気機関車の運転を楽しみにお待ちいただいているお客さんもいらっしゃいます。われわれは営利企業ではありません。お客さんの多い少ないは関係なく楽しみにしてくださる方がいらっしゃる限りは運転しようということになりました。

さて、運転が決まればその準備です。当日は夏合宿中であり、車両整備・保線なども実施し、運転のほうにはあまり人では割けません。したがって、火を入れるのは1両だけでバックアップはなしです。当初、運転指令は3号機での運行を予定していました。3号機はボイラーも足回りも安定しており、これまでなんども営業運転をこなしてきています。それに引き換え6号機は蒸気の上がりも悪く、足回りもなんだか重く、3号機のバックアップ的な存在でした。
しかし、6号機も6月以降、とっちゃん、S々木両氏をはじめとする羅須技術陣の徹底的な調整が行われ、ずいぶんと調子を取り戻しつつあります。そこで前日、運転指令は1つの決断をしました。
「明日は6号機で行く。バックアップはなし」
調整が済んだ6号機が本務機としてどこまでいけるのか、確認をしておきたかったのです。
それに明日は天気も悪そうでお客さんも少ないだろう、いざとなればごめんなさいをしてDLで代行しても、という気持ちがあったことも否めません。

8月12日になりましたが、空には一面の雲。ときおり雨までぱらつくという最悪のお天気。気温が低いのでボイラーの横にいるのもそれほど苦にはなりませんが、また乗り場でボ〜っとお客さんを待つことになるのかと覚悟を決めていたのです。
ところが、ふたを開けてみると、なんだかお客さんがどんどんやってくるではありませんか。
さすがに5月のように列を成すほどではありませんが、1周回ってくると確実にお客さんが待っているのです。しかも、「今日は蒸気機関車が走ってるから来ました」なんておっしゃるお客さんまでいらっしゃり、つくづく中止にしなくて良かったなと思ったのでありました。

また、前回5月の運転の経験を生かし、今回から運転指令・機関士・保線作業監督の間に無線機が導入されました。
前日11日にT橋さんが「あ〜、無線機が欲し〜」というと、1時間後にはなぜかプロ用無線機が3台まきば線機関庫に揃っていたのでありました(事務局註:一部誇張あり)。
この無線機の効果は絶大で、従来機関庫横を通過時のわずかな時間で行っていた運転指令と機関士の間のコミュニケーションが飛躍的に向上したのをはじめ、保線作業監督からの「今、犬釘抜いてるから3分待って」などの細かなやり取りが可能になりました。もちろん、機関士側からも「今通過したところ、ちょっとおかしいよ〜」と保線側に細かな注文が入るようにもなりましたが。

結局、10時からお昼休み1時間をはさんで4時までの間に35本もの列車を運行し、660人の方々にご乗車いただきました。
そしてなにより6号機はやり遂げました。昨年5月に復活以来、ようやく本務機として信頼を得るまでに成長したのです。
機関士・機関助手の方、お疲れ様でした。そして、おいでになった皆様、どうもありがとうございました。

 


 
・夏合宿報告 保線編
夏合宿恒例真夏の保線作業も順調に実施されました。
例年夏の暑さだけでも厳しいのに、今回は鬼監督の登場(←あ〜、うそうそ、冗談です)によりいっそうの過酷さを増すかと思われた夏の保線作業でしたが、終わってみれば、皆和気藹々と楽しく、しかも多大な成果を残して終了しました。
保線工具の充実とともに、「三度のメシより線路が好き」という 変態 奇特な方(←うそうそ、冗談ですってば!)の登場により、作業内容も飛躍的に高度になりましたが、ツボを押さえた監督采配と、この日飛び入りで保線作業をお手伝いいただいた鉄道ファンの方々のご尽力もあり、ずいぶんと綺麗な線路になりました。
ちなみに飛び入りで参加いただいた鉄道ファンの方々は「ホントは写真撮りに来たんだけどな」とおっしゃりながらも、ずいぶん熱心にタイタンパー作業をはじめとする羅須保線作業フルコースを行っていただきました。大変お疲れ様でした。
これに懲りずにぜひまたおいでくださいね。
 

 
・腕木式信号機に灯が…
羅須資材置き場からの掘り起こし、錆落とし、塗装などなど長年にわたり、N京氏が中心となり少しづつ少しづつ作業をすすめてきた腕木式信号機ですが、今回の活動でいよいよ点灯いたしました。
一時はこのままN京氏のライフワークとなるのでは、と勘ぐる向きもあっただけに、この信号機点灯はN京氏にとっても、そしてその他の羅須地人にとっても感慨深い物となりました。
あたりがすっかり暗くなった11日19時、点灯式が執り行われ、N京氏の挨拶ののち、N京氏の手によりスイッチが入れられると、夜の闇の中になんともいえない明るさで信号灯が灯り、拍手と乾杯で点灯を祝いました。

その後、信号灯は深夜まで灯され、クラブハウスからほのかに見える赤い灯は羅須地人の格好の酒の肴となっていました。
なお、この信号機は将来延長される予定の路線の出発信号機のため、当分本来の用は成しません。ちょっと残念ですが、とうぶん羅須の酒の肴として活躍することでしょう。
 


点灯式後の記念撮影

 
・逆回し無料列車
12日の営業運転終了後、午後5時からは羅須地人お遊びタイムの始まりです。
車両整備に、保線に、そして営業運転のお猿さんとしてじっとこらえてきた遊び心を解き放つ時間です。
今回は昨晩点灯された腕木式信号機での記念撮影するために、デルタ線を使用して方向転換された6号機を使用して「逆回し列車」の運転です。
通常まきば線は右回りの一方通行で、機関車の向きもすべて右回りを正位として配置されています。これはまきば線右回りであればまきば線のほとんどが機関士(機関車の右側が定位置)から見やすい右カーブとなるためという、安全上の理由によるものです。
しかし、いつまでも右回りを続けていれば、たまには左回りがしたくなるのが人情というもの。そこで逆を向いた6号機で逆回し列車運行と相成った次第です。
営業列車用の1501号に1502号を連結し、羅須地人やそのご家族はもちろん、集まった鉄道ファンや、たまたま通りがかったお客さんを乗せて出発進行です。もちろん営業時間外ですから御代はいただきません。ただしわれわれと一緒に楽しんでいただくことが乗車の条件です。
結局2両の車両に一杯のお客さんを乗せ、要所要所でフォトストップなどしながら3〜4周ほど走行し、羅須地人も、鉄道ファンの方々も、そして通りがかりのお客さんも思い思いに逆回り特別列車を楽しんでいました。

 


 
・夜タノ!
さて、日も落ちてあたりがすっかり暗くなった午後7時、今回も夜間撮影会、通称「夜タノ(夜のお楽しみの略)」が行われました。
今回の主役はやはり腕木式信号機。ほのかに灯がともる信号機の下に6号機を入線させ、投光機で照らします。
夜の帳に浮かび上がった幻想的な情景に、羅須メンバーや遅くまで残っていた鉄道ファンの方々などが盛んにシャッターを切っていました。

 
<積み残し>
・恒例、真夏の宴会!

もちろん、羅須夏合宿といえば宴会です。事務局長などはこのために羅須をやっていると言っているとかいないとか。
なにしろ今回もいつもおなじみ野筵坊、アタゴウル亭、飯田橋主水などが次々と出店。おいしい料理に用意された40Lの生ビールはあっさり消費されてしまったのでした。
興が乗ってくるとお約束の羅須ソング大会も始まります。ギターやらブルースハモニカやらが飛び出します。T田さんの途中でコードが狂うギターに合わせ、夜の草原に羅須ソングが響いたのでした。
このようにおいしい料理と酒、楽しい歌と汽車話に、連日遅くまで楽しい宴会は続いたのでした。
 
・羅須地猫鉄道協会増員中
もともとカマネコ夫婦2匹が野筵坊ご亭主と仲良くなったのが始まりだった羅須地猫鉄道協会ですが、その後着々と会員数を増やし、8年目の今年、新たに3匹の新入会員を確認、総勢8匹となっているようです。
まだまだ新入会員の3匹は恥ずかしがり屋のようであまり人前には出てきませんが、元祖カマネコのおやじはすっかり羅須メンバーと同化し、我が物顔で厨房や機関庫を歩き回っています。頭や顔をなでてやると仰向けに寝転がりあられもない姿をさらけ出し「こいつはほんとうに野良なのか?」というほど馴染んでしまいました。
みなさんもまきば線機関庫にお越しの際は羅須地人鉄道協会とともに羅須地猫鉄道協会もよろしくお願いしますね。
・いつものなべ
機関車に火が入れば、お風呂を沸かさないわけがありません。ということで今年もあります、ナベブロ。
毎度のことながらお子様に大人気で、「おうちで入ろう」というお母さんの制止も聞かずにナベブロに入り浸るお子様も出現、ナベブロ人気の高さが伺われます。
お子様のあとには羅須地人が入浴。ゆっくり汗を流して翌日への英気を養ったのでした。

次の月へ  活動日誌目次に戻る  前の月へ



HOME 羅須地人鉄道協会とは 車両ご案内 まきば線ご案内 活動日誌
 
まきば線ホームページ
羅須地人鉄道協会